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絶望から希望へ

依存症の息子が、
”トボトボ歩いている姿がまるで自分のようだ”と言いながら、
拾った小さい小さい子犬を慈しむように手のひらに抱え込んできたのは、
もう20年前のことです。

”トボトボ~自分のようだ”と言った息子の言葉、
あの当時のことを今でも忘れることはありません。
子どもが自分の気持ちを私にぶつけ、
私が初めて受け取った子どもの心の叫びだったような気がします。

犬を飼えないマンションで、
犬に触ることさえできない私は、
息子にどう対応したらよいものか途方に暮れる一方で、
手のひらの上で弱々しく震えながら泣いている子犬を、
見捨てるという選択はできませんでした。

それと同時に私の頭をよぎったのは、
犬を飼うことで息子が薬物を止めてくれるのではないかという、
根拠のない期待でした。

息子に私が頑張っている姿を見せることで、
親の愛情を伝えることができると思っていたのですから、
いつの間にか自分の我だけが一人歩きしていたのです。

家族で息子の薬物を止めさせようと必死になり、
逆に様々な問題を引き起こす結果になっていったというのに・・・。

薬物の問題は、
決して家族だけで解決できることではなかったのです。

外に助けを求めるまでに多くの時間はかかってしまいましたが、
薬物依存症は病気!
回復という道がある!ということを知ったとき、
どれほど救われたことでしょう。
私たち家族の絶望が希望へと変わったのです。

それでもまだまだ社会の風潮は、
薬物依存症を病気という概念で捉えるよりも、
厳罰に焦点を当てているので、
時に不安に思うことはありますが、
もう~、一人でうつ向くようなことはありません。
そこに仲間がいるから・・・。

人って変われるものなのですよね~、
おかげさまで今ではワンコが大好きです。

 *sheep*


by familiesofaddicts | 2019-05-15 00:52 | Comments(0)