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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

現実を認めること

ある検査のため病院に行きました。

保険証や医師の紹介状は忘れまいと気を付けていましたが…

診察券を忘れていました。

確か5年くらい前に訪れたと思っていましたが、何と9年も経っていました。


9
年前と言えば…娘の薬物使用を知った年です。

あの頃は自分の体調を顧みず自分を責めてばかりいました。

娘が依存症になった責任を背負いこんでいましたから…


家族だけで何とかしなければいけないと思っている間は、罪悪感で苦しみました。

娘の間違いは私の間違いだと思っていましたから…


彼女の薬物使用が止まれば、何もかもうまくいくのだと考えました。

ですから彼女に対してあらゆる手立てを講じました。


だけど何かが変でした。

どんより暗雲がたちこめている開く扉がない部屋で、右往左往している感じでした。

私こそが無自覚にも娘の依存症の影響をうけていたのです。


初めは依存症に対して無力であることを認められませんでした。

ましてや自分が娘をコントロールすればするほど、逆に支配されることになっていたとは思いませんでした。


思い通りにいかないと悲嘆にくれたり失望していました。

一方で、これ以上悪くならないはずだと思い込もうと現実を曖昧にしていました。


現実は娘が薬物依存症という、私には治せない病であるということでした。

問題を認めることで現実にどう対処していくかを考え始めました。


どうすることも出来ないコトから手を引き、自分の責任の範囲を明確にしました。

娘の回復は彼女の責任であること、私は彼女の引き起こした結果の肩代わりは止めました。


大切な娘との関係を変えていくことは、寂しくもあり不安もなかったわけではありません。


私が何を考え感じているかを自助グループの仲間と分かち合ってきたからこそ、これまでやってこれたと思います。
今では現実を生きることができています。

   Luna


by familiesofaddicts | 2019-05-30 14:39 | Comments(0)