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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

守られるべき尊厳

厚労省のポスターを見て閉鎖的な他国のものかと目を疑った。


道路標識を真似たのか知らないが、よく見ると注射針の先に「破滅」という文字があるではないか

薬物使用は怖いものだからと「ダメ、ゼッタイ」を示唆しているわけだ。


厚労省の
HP
には依存症は慢性疾患で回復可能な病気であると

専門医療機関や保健所、精神福祉センターに相談し適切なアドバイスを得ながら回復に向かう方法があるなど、様々な提案がされている。

なのに…どうしたことか!


仲間が調べてくれた国際麻薬撲滅デーの国連事務総長のメッセージには

麻薬委員会で「人々が安全で健康に、尊厳をもち平和に暮らせるように権利と健康に基づいた薬物への対応のために共に取り組む」とあり


さらに「人権に基づいて、スティグマや差別もなしに薬物予防や薬物使用のための治療やリハビリサービスを提供される」

それが「暴力や刑事搾取から人々を守るための法の執行へのアプローチにもなる」と


ここには薬物依存症の人達の人権を蔑ろにしないというメッセージが込められている。


このメッセージからは程遠い厚労省の国際麻薬撲滅デーとしたポスター


これを見たら現在苦しんでいる仲間は落胆し、せっかく前を向こうとした意気込みが薄れてしまうのではないかと懸念する。
ましてや依存症者の家族の心配は、如何ほどかと察する思いだ。


薬物依存症という病気になったら「破滅」しかないとしたら、私達の大切な家族の存在や生きている日常は何なのだろうということになる。


仲間と共に助け合い歩むことで得る幸せがあると知って、病気の人を理解し自分の人生を新しく構築するために送る毎日は確かにある。


どうか悩み苦しむ仲間に支援が届き、先に続く人生があることを知ってもらえる社会になることを切に願う。

    Luna







by familiesofaddicts | 2019-07-11 15:20 | Comments(0)