失くしたくないもの
ある日偶然つけたテレビ番組、途中からだったが観ていた。
海外ロケらしく見慣れたタレントさんが路上で見知らぬ人に声をかけている。
許可を得られたら、その足でお宅に訪問するという流れ
時間も迫って今夜は会えないなと思った矢先、路上に止まった一台の車
窓から笑顔の少年が見えて、声をかける
その車には母親と姉が同乗し、今から買い物に行くという
買い物に同行した後、自宅に向かう。
そして玄関先で母親が「今はホームレスで、知人の家を借りているの」と言って招き入れた。
何か事情がありそうだ。
今は夫婦と兄妹で6人暮らし、皆んなで自己紹介
末っ子の娘は、兄たちにいじられることもあるけれど「愛されてるわ」と笑顔
長年営んできた果樹園をやめて、今は経済状況が苦しいようだ。
そして母親が言った一言が
「生活は苦しいけれど、愛と喜びは失くしたくないの」と
一瞬にして虜に
まさに薬物依存症の家族が目指すところ
薬物依存症が引き起こした状況に影響され、暗澹たる思いでばかりで毎日を過ごす生き方を選ばないということだ。
薬物依存症の娘がいても、たとえ回復途上であっても私は自分の日常を生きることができる。
娘の人生を私の思う方向に向けようとする権利も義務も私にはないし、到底不可能なこと
彼女の生き方を尊重できる人になるために努力中だ。
自分の満足を娘の成果に左右されないように注意して、感情の起伏に気づいたら仲間に分かち合ってもらおう。
日常にきっとある、愛や喜びを見失わないために。
Luna
by familiesofaddicts | 2019-08-08 14:13 | Comments(0)