僕のかわいい次男坊 その⑧ おかしくなる足音
2019年 11月 22日
病院の入院に係わる
書類や入金をひと通り済ませ
ホッとする暇もなく 僕の携帯が鳴った
病院からだ
次男坊が問題を起こしているとの事
スタッフや医師の先生に暴言を吐いたので
大部屋から個別の教護室に変えるとの事だ
僕は仕方なく 了承した
程なくして また携帯が鳴った
今度は部屋で 暴れ出したとの事
その為 身体を拘束するとの事
その承諾を求めてきた
僕は思わす 待ってくださいとお願いした
そんな事をされたら
次男坊がどれだけの恐怖を感じるか
まだ 17歳の子供に
それだけは 絶対に止めてくださいと
すぐさま 僕は病院に向かった
僕が次男坊を説得し 落着け様と思った
病院に着き 面会の受付を済ませて
大急ぎで病室に向かい
次男坊と会った 不安定な状態は
直ぐに見てとれた
看護士の方々から 事情を聴く
一定期間拘束が 必要との事だ
僕は必死で お願いした
それだけは 止めてやってくださいと
僕から話し 説得しますのでと
しぶしぶ 承諾してもらった
但し 次に同じ様な 問題を
起こした場合は 拘束させて貰いますと
承諾しない場合は 病院では
対応しかねますと言われた
僕は次男坊の 説得にかかった
自己中心的な考えしかない次男坊に
あらゆる話しをして
問題を起こさない様にと 説得した
長い時間 話し通した
これで大丈夫であろうと思い
病院を後にした
自宅に戻り ほどなくして 携帯が鳴った
病院からだ 次男坊がまた問題を起こした
拘束の承諾を求められた
少し息を飲んで
僕はわかりましたと 答えた
僕の心の中の 一番 奥の方
これまで 決して誰にも
触れられる事の無い
大事なものが 土足で踏みにじられ
奪い取られた気がした
僕自身が
いよいよ おかしくなる
足音が聞こえ始めた 気がした・・・・
やぶれた タカのつばさ