未成年者へのケア
2019年 11月 28日
ある日のこと
当事者の女性と出会いました
どうも曜日を間違えて
家族のミーティングとは知らずにやってきたよう
せっかくだからと招き入れました
そういう夜もある…そのまま別れるのは
さみしい気がしたので引き止めました
彼女は静かに腰をかけ話はじめました
保護監察中で自助グループのミーティングへ
行くことが義務付けられているよう
実は話すことが苦手らしく
ミーティングのことについて聞かれたので
その場で話したことは口外されない
安心安全な場所であること
仲間の話に耳を傾け
自分に役立つものは持ち帰り
それ以外はその場においていっていい
などと説明しました
彼女は二人の子をもつ母親
高校生の息子との関係に悩んでいるよう
彼女は当事者の立場から
家族である私の気持ちの変遷を
聞きたいようで
私が依存症の娘に対して育て方がいけなかったと
罪悪感に苦しんだこと
今では娘の生き方を受け止めることが
できるようになったことなどを話しました
彼女は息子もそんな風に思ってくれる時が
くるかなと不安げでした
彼女は自分の意志が弱いせいで
家族を苦しめていると…
大学に通わせるためにも早く働かねばと
気持ちを奮い立たせているようでした
母親はいないと友達には言っていると…
嘘をつかねばならない息子さんの胸中は
如何ばかりかと…
ともかく自分のことを大切に無理をせずに
自分が元気になることを考えましょうと
伝えました
それがきっと息子さんのためにもよいと…
二人で過ごした小一時間はあっという間でした
また会いましょうとハグをして別れました…
彼女は自身の問題で罪のない息子を苦しめているという
辛さにどうやって向き合うのでしょうか
自分の治療さえままならず
幾重にも重責がのしかかっているようで…
それでもささやかな生活を守ろうと懸命です
親が依存症である未成年者への心のケアについても
考えねばならないコトだと感じました
親が薬物を使用した罪に問われた子が
誰にも言えずに
どれほど傷つき苦しんでいることでしょう
大人が弱者である子供の存在にも
心をよせていかねばなりません
薬物依存症は病気でありますので
当事者には適切な治療ができる環境が必要です
家族に未成年者がいることにも配慮し
社会的支援が届くようにと願っています
Luna