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僕のかわいい次男坊 その⑨ 凍える夜

僕は再度 病院に向かった

慌てる事も無く 車を走らせた 

これから目のあたりにする

光景を 受け入れる準備をした

受入れずとも 受入れる以外は 無い状況だった

病院に着き 重い足取りで 次男坊の病室に向かった

ドアを開けると 次男坊が 拘束されていた

彼は人間であり 17歳の少年だ 

僕のかわいい次男坊だ 僕のかわいい・・・

言葉を失った 拘束された 次男坊を抱きしめて 

思い切り泣いた 次男坊も泣いた 

溢れ出る涙が 出尽くすぐらい 人目を憚らず泣いた

二人で 泣きじゃくった ほんの数日前には 

想像も出来ない この悲惨な 現状 

戻る事の無い時間 どうする事も出来ない

次男坊に憑りついた 家族に憑りついた 悪魔が

ますます大きくなり 次男坊を 家族を 破壊していく

僕を再起不能に 落としめて行く様だ

帰りがけに ベテランの看護士さんが 

声を掛けてくれた

そんなに 落ち込まないでくださいと 

僕は 複雑な心境の中 頷いた

宜しくお願いしますと 言い残して 

自宅へ帰った

トボトボと帰る 帰り道

まるで精気を抜かれた様に
 

生きている理由が

生きて来た理由が
 

わからなくなった

心の芯まで 冷え切った 

本当に冷え切った

凍えそうな 寒い冬の夜

涙の乾いた 僕の顔に 

冬の冷たい風が吹き付けた・・・

やぶれた タカのつばさ


by familiesofaddicts | 2019-11-29 21:35 | Comments(0)