僕のかわいい次男坊 その⑩ 深い峡谷の底
2019年 12月 06日
夜が明けて 僕は仕事に向かった
昨夜は当然であるがほとんど眠っていない
食事もここ数日間 ほとんど食べていない
眠れないし 食べれない
食べ物は 全く美味しく感じ無いし
食べたいとも 思わない
仕事場でも 身が入っていない
その場に居てるだけである
周りから見れば 異様であろう
無口でいて 顔の人相が変わるくらいに
ゲッソリとし 定時ないなや 真っ先に帰る
病院の面会時間が 19時までであり
少しでも早く行き 次男坊の様子を
確認したい その事が一日の全てであった
面会の度に 話し合った 思い返せば次男坊とは
これまで ゆっくりと話す機会が無かった事に
改めて気付いた 僕が寂しい思いを
させていたのだと思った
そんな思いが積り 次男坊をこんな状態に
させていたのだと思い 自分を責めた
数日後に拘束が解かれた ほんのちょっとホッとした
まだ完全では無いが 状態は
安定して来ている様に感じられた
僕は毎日 病院に通いつづけ
果物 ヨーグルト ハンバーガー 寿司 雑誌等々
求める物を 持って行き 差し入れた
僕の毎日の日課となり
少しづつでも回復に向かう事が
僕の全てであって 救われていく様であった
いちから またやり直して行くしか無いと
自分に言い聞かせた 約一ヵ月間の
入院期間をへて 次男坊は退院した
先生や看護士の方が
優しく見送ってくれた
次男坊も完全では無いにしろ
回復している様子で こんな状況下の中でも
ひとまずは ホッとした気がした
ときおり話す事に 一喜一憂しながら
退院後の生活が始まった
この先 まだまだ問題はあるが
全てうまく行く事を願った
僕のやる事は 沢山あり
次男坊を守り2度と同じ様な事が
無い様にしなければいけないと 心に誓った
僕の次男坊のためと言う
大いなる共依存と狂気の
深い峡谷の底へと 落ちて行った・・・・
やぶれた タカのつばさ