ハームリダクションて何?
2020年 01月 11日
ある市のセミナーに、仲間がメッセージを運んでくれました。それをまた応援に駆けつけてくれる仲間たち。
帰りのフェローで、
今日のセミナーで精神科医が話していた
ハームリダクションて、どういう意味?
と新しい仲間から問われ
んー、ロースやボンレスのハムじゃなく…
ダクションにリが付いてるから何か繰り返すんかなー
なんて、冗談はさておき(4年前初めて耳にした時はまさにこんな感じ)
おぼろげながら
薬物をやめさせることではなく
エイズやC型肝炎や様々な2次的被害をなくすため、
先ずは生きることを支えるプロジェクトだと…
ざっくり答えた。
ほんま?
帰ってちゃんとguguriました。
「その使用を中止することが不可能・不本意である薬物使用のダメージを減らすことを目的とし、合法・違法にかかわらず精神作用物質について、必ずしもその使用量を減少または中止することがなくとも、その使用により生じる健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主たる目的とする製作・プログラムとその実践である。ハームリダクションは、薬物使用者、家族、コミュニティに対して、寛容さをもって問題を軽減するきわめて現実的な政策・プログラムである」
4年前、依存症の息子が2度目の逮捕となり
心が折れそうになっている中
ある嗜癖学会に参加し、
そこでハームリダクションを実施しているポルトガルに視察に行ってきたという、ある施設長の話を聞くことができた。
そして、実際に新しい注射器を渡し相談を受ける姿を見てきたと(もっと複雑な視察をしてきたと言っていたが忘れた)
その頃の私は、
そんなん渡したらいつまでたってもやめられへんやん!
やめ続ける事が大事で、そのための支援が必要なんちゃうん?
と、理解できなかった。
それから4年経ち、
今や
薬物依存症は回復できる病気であるということはもちろん、
薬物使用や所持(本人のみ)の非犯罪化に向けての運動が
そちこちで聞こえてくるようになり、
厳罰することにかかる費用を、
まずは治療や支援につなげ、
彼らを社会で受け入れ、就労へと繋げていくために
お金をかけるようとする政策
それがハームリダクションと理解できました。
犯罪者・ダメな人、などという偏見を捨て
彼らを一人の大切な人間として関わることで、
彼ら自身が、自分を大切に思い、
真の意味で回復という
生きる力を持てるよう、
そして
この混沌とした世界が
実はシンプルだったと見えはじめる
私にとって、知ることが希望の始まりだった!
トネリ子
by familiesofaddicts
| 2020-01-11 00:23
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