ゆるりと、頑張らない。
14年ほど前、中2の息子の依存症を直したい一心で、家族会や勉強会につながった。
そこに行くと「依存症になったのは、親の育て方が悪いからなったのではありません!」と、開口一番に言われた記憶がある。
当時は、「自分の育て方は悪くない」・「自分のせいでない」と自分に言い聞かせていた部分があるが、どうも「しっくり」来ない感覚を覚えている。
その家族会などに通っている最中でも、息子の薬物依存はさらに進行して行った。
今考えれば、それはそうである。
当時の自分の考え方・行動は変わっていなかったし、その様な会に参加しているだけで、そう簡単に人間が変われるものではない。
勉強会や家族会に行くことは、半信半疑ではあったがそれは、しょく罪の気持ちも有ったのではないかと今思える。
それでも、自分の罪悪感はちっとも薄れない。
息子が依存症になった原因は、本当に自分たちの育て方が悪かったのでないか?
原因の一つが、自分にもあるのではないか?
それは、自分が心に病になったからだ。
息子達は自分の犠牲者だと思っていた。
4年ほど前から自助グループにも通うようになった。
そこで、自分の生き方を変えるプログラムに会い、そのプログラムを実践した。
そのプログラムにより、自分自身も、生き辛さを抱えている事を認識し受け入れた。
そして少しずつ汚れた鏡を拭く様に、自分を見直して自分を許せることが出来た。
自助グループに通う前は、息子の様子や、やらかした事で苦しかった。
その対処は間違っていたかも知れない?でもその時は、息子に対して一生懸命頑張っていた。
それだけ真剣に向き合っていたという事だ。
心の病になったのも今思えば、偏っていたが仕事を一生懸命頑張りすぎた。
自助グループの仲間とLINEでグループを組んでいる。
その中で、「ゆるりと」という言葉が出て来る。
この「ゆるりと」を理解するまで、少し時間が掛かった。
「一生懸命」とか「頑張る」が、悪い事でないが、今の僕たちは「ゆるりと」が理解できるし、それが必要だ。
今の僕には、「ゆるりと」した気持ちで、「一生懸命だけど、頑張らない」かな?
頑張りすぎたら、失敗をしてしまうかも?でも、失敗したらまたやり直したらいい。
命にかかわること以外だったら!
GENGEN
by familiesofaddicts | 2020-02-27 00:05 | Comments(0)