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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

軽蔑から尊重する

自助グループには、依存症者を何とかしようと思って繋がった。

自分を助けるために繋がった方は、ごく少数の方と思う。

いや、私の感覚では、ほぼゼロ人数に近いのでは?


自助グループでは書籍を輪読するが、繋がり始めて約四年半!

ようやく書いてある文字の意味が自分の中に入ってきた感覚がある。

「彼らの行動を軽蔑することから、尊重することへ」

依存症者と一緒になって、グリグリになっている時にはそんなこと思えるなんて、絶対になかった。

私は依存症者に対して、彼の人格を見下し、彼の将来を絶望し、殺意を感じていた。

また、自分の将来も同時に絶望していた。


そんな、私に書籍を読んだからと言って気持ちが変わるはずはなかった。

100回読んでも、たぶん100万回読んでも変わらなかっただろう。

今の私は、彼を「尊重」するまでは、到達していないと思うが、自分の中で「許している・認めている」の段階のように思える。

まだまだ、依存症の次男を言葉は悪いが、自分の所有物感(?)的なものがある様に思える。


この「尊重する」と言う言葉の中には、色んな意味が含まれていると思う。


私の場合、職場での問題も大きかった。

自分目線で、仕事ができない人に対して「そんな事も出来ないのか!」と見下して裁きまくっていた。

当然、そんな感情を持っていたら、良い人間関係は築けない。

その人を受け入れ、その人の行動を非難するのではなく、自分の気持ちを伝える。

伝え方も、工夫がいりますが・・

まず、その人に「腹を立てない」これが難しかった。

職場の人間関係が良くなれば、業績も改善する方向に向かっていく。

まあ、ドラマみたいなストーリーではないが・・


当然、自分が変われば会社の事と同様に、次男が回復の道に自ら繋がる様になった。

本当にこれは凄いことだと思っている。


こうなるまでは、簡単ではなかったし、時間もかかりました。

自分の人生を変える(回復する)には、人それぞれだと思いますが、私には自助グループの同じ経験をした仲間が、いい方向に導いてくれた。

何より仲間に愛されている、グループで役に立っていると言う感覚だ。

そして、自分の生き方を変える12ステッププログラムを日々の生活に実践している。

言い方を変えれば、自助グループの繋がりをやめたり、ステップをやめれば以前の自分に戻る様に思える。


彼を尊重するまでの道のりはどれだけあるか?分からないが、まずは自分を尊重し好きになる事が先だな!と思っている。



GENGEN


by familiesofaddicts | 2020-12-03 09:08 | GENGEN | Comments(0)