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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

恨みを変えて行く

今まで、たくさんの恨みの感情を持っていた。


父は怒ってばかりいた。

会社の上司は自分の事しか頭にない。

息子は薬物で狂っている。

恨みを持ち続けていると、自分の心が硬く、ゆがみ、ほかに飛び火する。

それは、責める気持ちへ


別な人との人生だったら、こんなことは起きなかっただろう。

こんなことを思う自分が恥ずかしく、そして自己憐憫へ


一番厄介なのは、その恨みの感情が慢性化していたため自覚症状がないことだった。

「別に人を恨んでいないし、私はそんな人間でない!」そう思っていた。

そう信じたかった。


12ステップの実践で、そうではなかったことを気付かせて貰った。

自分に自信がない。

こんな自分が嫌いだ。

等々、ネガティブな感情は恨みに紐付けられていた。

恨みの感情を手放すのは簡単ではなかったし、時間がかかる。


今の私は、過去を振り返ることができる。

恨みの感情の処方箋は、愛だった。

純粋に、大切にされる愛

必要とされ、求めてもらえる愛

そして、人を愛すること

私だって、愛は感じていたし、愛を与えていた。

しかし、ちょっと違っていた。

自分中心の勝手な愛ゆがんだ愛は、恨みに繋がることを知った。


恨みの感情を少なくすることで、職場での環境が変わりストレスも減り悪質な深酒が少なくなった。

父の恨みは、父が亡くなった出来事で大きく感情の変化が起こった。

しかし、生きている時に恨みの感情を持たない自分で接したかった。

もっと早く、自分を変えたかった。

「自分の人生上で今の自分が一番好きだ」と思えるほどの自分の変化は、息子が自ら回復につながる変化へとなった。

NAにも参加し、学びも始めているようだ。

しかし、回復の道のりはそう簡単でないことも承知している。


回復をし続けている仲間の中にいるから、本当の愛を感じる事ができそれを持ち続けられるように思える。

そして本当の愛は、恨みを別なものに変えて行く力がある様に思える。



GENGEN


by familiesofaddicts | 2021-01-28 09:31 | GENGEN | Comments(0)