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桜の季節

息子の薬物使用がわかったのは、

寒い季節でした。


精神病院へ入院しても、

息子の薬物使用は止まらず、

統合失調症のような状態も良くはなりませんでした。


今でこそ依存症の症状、

行動のことは承知していますが、

その頃は、息子のその行動を理解することが全くできませんでした。


なぜ、私達が説得しても、怒っても、やめないのか?

言い方が悪いのか?

もっと怒らないといけないのか?


大麻、LSD等の使用をやめさせる事や

それから遠ざける方法ばかりを考えて、

私達もだんだんエスカレートしていきました。


ある日、ここまで父親にされたらさすがに息子も怖くて、

薬物の使用をやめるだろう、と思う出来事がありました。


それでも、やめませんでした。


「これ以上どうすればいいのだろう」

と途方にくれました。


ちょうど、寒い季節が過ぎ、桜が咲く頃でした。


いつもは桜の季節が来ると嬉しく感じていたのに、

当時は時間が過ぎていくのが怖くてしかたがありませんでした。


一日も早く息子を元に戻して、

いつもの生活に戻りたいと思っていたからです。

今年はもう桜の季節は過ぎましたが、

あの年の桜の季節のことは今も思い出します。


世の中に見捨てられたような気持ち。

誰にも話せなくて、孤独と絶望感で心の中はいっぱいでした。


私達がそんな心境では、いい方向へ向かうことなんてないよなぁ、

と今になるとわかります。


冷静にならなくてはならない私達が、

異常な状態でした。


やがて自助グループに参加するうちに、

落ち着いて考えることができるようになりました。


まずは、そこからでした。


そして、息子の薬物依存症に対する理解ができるようになり、

息子が起こす問題にも冷静に対処ができるようになっていきました。

すずめ


by familiesofaddicts | 2021-04-30 08:20 | すずめ | Comments(0)