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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

散歩

薬物依存症の息子が精神病院から退院すると私は息子から目を離さず、

できる限り彼の行動を見張っていました。


いつも、いつも息子のことで頭が一杯でした。

出来ることなら24時間一緒にいたいと思っていました。

ある日、息子と二人で気分転換を兼ねて散歩に出かけ、

その途中で、少し大きな本屋に立ち寄りました。


その店は、スマホ用のイヤホンも売っていました。

そのイヤホンを息子が欲しい。と言い出したのです。


高価なものではないですが、何個も失くしたりしていたので、

ダメだ。と言いました。


すると、息子は

「買ってくれないなら、万引きをする。それでもいいのか?」

と言います。


私は、言う通りにするのは良くないな。

と思いながらも、

「万引き」に負けてしまい買い与えました。


そして、本屋から家に帰る途中で私の友人と偶然会い、

ほんの少しの間立ち話をしました。


息子は先に行っていると思っていましたが、

見当たりません。

私は、そこら中を何時間も探し回りました。


夜遅く帰ってきた息子は、

いつも大麻をもらっていた

友人の家に行っていたことがわかりました。

その頃から、息子にしている態度は何か違うな、

と感じ始めていました。


でも、そう感じたところで何をどうしてよいのか?


自分のできる限りの時間を息子に費やすことや、

息子の行動を見張ることしか思いつかなかったのです。

自助グループを知ってからは、

何をどうすることが、息子にとっても、

私達家族にとっても、回復へと向かう対応になるのか。


ということを理解していきました。

すずめ


by familiesofaddicts | 2021-06-05 00:12 | すずめ | Comments(0)