機能不全家族
2021年 09月 17日
息子の薬物問題で自助グループを知り、
ミーティングへの参加するうちに
「機能不全家族」という言葉を知りました。
数年前に亡くなった私の父親は、
アルコール依存症でした。
そうなのか、私はそんな家庭で育ったのだなぁと納得したような気分でした。
その父親は亡くなる時、飲酒は全くしていませんでした。
亡くなるかなり前に飲酒は止まっていました。
いわゆる「底つき」をして、
アルコール依存症の専門病院に繋がり、
半年ほどの入院でお酒を止めることができました。
母親も含めて全く依存症の知識もないまま、
偶然にその病院に入院しました。
入院するまでの父親の行動からすると、
飲酒が止まるとは夢にも考えられませんでした。
今になって息子の事で、
依存症の事を学ぶうちに父親の飲酒が止まった
理由がわかるような気がします。
止まった理由とは、
父親はその病院の主治医に深い信頼をおいていた事です
「あの先生の言うことは間違いない」
というようなことをよく言っていました。
それまでは他人を信頼するような人ではありませんでした。
友人もいなくて、
他人とのコミュニケーションを
うまくとることができない性格だったと思います。
どうしてその先生だったのか?
それは、生まれ故郷が偶然一緒だったことだと思います。
心を開けるような仲間意識を感じたのかもしれません。
ぴたりと飲酒の止まったのがあまりにも不思議だった母親はある時、
父親の診察の時に何をしているのか?と先生に尋ねました。
先生は「ただ世間話をしているだけ」と答えたそうです。
私達家族も心を開き語り合える仲間がいることは、
大きな支えとなり生きていくことが楽になります。
私はどんな治療法にも勝るものではないかと感じます。
すずめ