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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

職場での出来事

179.png 次回の家族相談会は4月17日(日)です!179.png

工場勤務の私は、工場内の確認に赴き

設備の様子がおかしいことを管理者に伝えた

その管理者は、担当者に伝えたのちに

二人は機械設備の前に立っていた。


担当者の彼は不服のオーラを出しまくって

手を腰に置き機械の前に立っていたが

暫くしてその場から勝手に離れていった。

ドン・ガシャンと大きな音を立てて作業をしたり

何か大声を出して物を蹴っていた。


普段は、穏やかな性格でありその様なことは見かけない。

ただ彼は、仕事中にミスやパニックになっていることが多い作業者だ。


状況から判断して、明らかに担当者のミスであり逆ギレである。

私は、遠目で彼をしばらく観察していた。


以前の私であれば、彼の行動を叱責していただろう。

逆ギレした理由は、彼なりの事情があり彼なりの正義があったはずである。

これは、依存症者に対しても同じようなことをしていた

彼らの気持ちでなく、その行動だけに目を向けていた事を思いだした。


私は彼のところに行き話しをした。

「どうしたの?何故そんなにイラついているの?」

「イラついているのは、私に?管理者に?自分にか?」

彼は、重い口を開いて

「あれは朝からその状態だった、私が操作してからではないです」

私は、「そうなのか~」・・【本当は彼が勘違いしているが話を聞いてみる】

そして彼は、「自分を否定されて、責められている様だった」


私は彼に、自分の中では精一杯の穏やかさを装って、彼に状況を説明した。

「日頃穏やかな君が何で?その様なものに当たる様な感情になったのだ?」

「自分の気持ちのどこが傷つけられたのか?」

彼は、「忙しくて出来ないし・・・」と話し続けた。


私の頭の中では、依存症者の息子との過去のことが駆け巡った。

学校のガラスを割ったこと

喧嘩をしたこと

先生に注意された時、お気に入りのTシャツを破かれたこと

その行為だけに注目し、学校で怒られたことを「お前が悪い」と一方的に決めつけたこと

記憶が鮮明に蘇って、苦しい感情が湧き上がってきた。

なぜ、もっと息子に寄り添ってやれなかったのか。


結果がすべてではなく、経過も重要であった。

経過を認めてもらえると、未来の行動が良くなることもある

しかし、一歩間違えば物事を正当化したり助長する事にもつながるので

注意しなければならない事だ。


私は、自助グループに参加して

仲間の体験談を聞くことで、依存症者の気持ちを聞き取れる練習ができる

自分の話をすることは、依存症者に自分の気持ちを伝える練習ができる

この体験が依存症者と向き合うとき

その場合はどうすべきか?を、気づかせてくれます。


一番大きなことは、私の気持ちを理解して貰ってるという感覚

そして支えてくれる仲間が居ることを実感できることです。

それは、追い詰められていた私の心の落ち着きにも繋がりました。


ちなみに彼は、翌日明るい笑顔で出社してくれました。



GENGEN


毎月第3日曜日に、家族相談会を行っております。
ご連絡は下記まで
kazokunokai89@gmail.com
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by familiesofaddicts | 2022-04-14 08:10 | GENGEN | Comments(0)