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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

自分自身を憐れむこと

自己憐憫(自分自身を憐れむこと)という言葉を初めて聞いたのは、息子に薬物の問題が起こり自助グループに初めて参加して間もない頃でした。

当時の私は泣いてばかりいて、自分が世の中で一番不幸だと思っていました。
仕事と家事と子育てで忙しく、自分の事は全て後回しにして必死で頑張って来た私が、何故こんな思いをしなければならないのかと、見えない何かに怒りすら感じていたように思います。
辛い 苦しい 悲しい 生きていたくない どこか遠くに逃げ出したいと、ネガティブな感情満載でした。
そんな私に、ある仲間が「それ 自己憐憫て言うねん」と教えてくれたのです。
私達がミーティングの時に読み合わせをする冊子に、確かに書いてありたした。
『自己憐憫に浸れば浸るほど、問題の解決は周囲の人々や世界が変わる事だと考えがちであり、その結果絶望的になる』と。

息子に薬物の問題がなければ私は幸せだったのかと聞かれたら「そうです!」とハッキリ言えたかな…
自分自身に向き合い、私自身が共依存であり病んでいる状態であったと解るのは、もっとずっと後なのですが、この時の事を何故かとてもハッキリと覚えています。

ミーティングに通い、依存症について学ぶ事や回復した当事者の方の話を聞いたりするうちに、息子には息子の人生がありその人生の責任は本人にあるのだと理解してから、少しずつ心が軽くなっていきました。
私が泣いたり苦しだり例え死んだとしても息子の薬物の問題が解決する訳ではなく、彼の問題ほ彼に任せるしかないのです。

息子は今も薬物の問題を抱えているし、私は彼とは一線を引き、もう随分長い間会っていません。
でも、私はかつてのように泣いて暮らしてもいないし自分が世の中で一番不幸だなんて思っていません。
それどころか、日々起こる日常の色々なネガティブな感情を手放す作業ができるようになり、生きやすくなりました。
何かあっても自助グループの仲間がいる限り大丈夫だと思える今の私は、とても幸せ者ではなかと思っています。

自分自身を憐れんでも、何の解決にもならないよと、あの頃の私に伝えに行きたいな…。

        Jasmine


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by familiesofaddicts | 2022-11-19 19:46 | jasmine | Comments(0)