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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

2色の椿

101.png 今度の家族相談会は5月21日ですよ!101.png


亡くなる半年前、余命が短いと悟った父は、庭の整理をしていた。

祖母から受け継いだ庭。愛着があったのか、1株の椿を私に育てて欲しいと

言うので、持ち帰った。


それから2年の間、椿は元気がなく葉っぱが黄色くなったり、枯れそうになったりして、

もう咲かないのかな?と諦めていた。

それが、今年初めて花をつけた。接ぎ木したのか、1株から2色の色違いの花が咲いている。

2色の椿は、同時期に亡くなった父と母のようで、「頑張れよ」と言われた気がした。


父は弟が重度のアルコール依存症で苦労している。30年前、田舎ではまだ精神科へ入院させるくらいしか対応できなかった時代。


学生だった私は、お酒を飲んで仕事をしない叔父を、「なんてだらしない人なんだろう」と軽蔑していた。


奥さんと子供3人がいながら働かず、祖母の年金で暮らしていた。

父と叔父は同じ会社に勤めていた。父は周りから非難されながらも、遅刻、欠勤が続く弟を庇い、必死で仕事をしていた。


腹水がパンパンになってもお酒が止められなかった叔父。玄関で亡くなっていたのを父が見つけた。

今の私と同じくらいの歳。父はどんなに辛く、悔しかっただろう。


今、娘の薬物問題に直面した私だからこそ分かる。愛情を持って手を放すことの大切さ。

良かれと思い、祖母がお金の援助をし続けたこと。父が庇い続けた事で、

本人がお酒を飲める環境を作っていたこと。かつての私と同じだ。


当時はアル中と言われ、周りも病気だという知識がなく、何とかしてやりたいと必死だったはず。

愛情があっても、対応を間違えたら本人は回復しにくいし、死に至る事もある。


叔父が嫌いで仕方なかった。でも今は、家族に捨てられ、家で独りお酒を飲むしかなかった

叔父の心情を考えると、涙が出る。祖母と父は回復への手立てが分からず、どんなに不安だっただろうか。


今は沢山の自助グループ、家族会がある。回復施設や相談機関もある。家族が背負いこまなくてもいい!


父は孫娘の薬物依存症を知らずに亡くなったけれど、あの世で見てくれているのかもしれない。

「父ちゃん、私娘から手を放せたよ。

 身が引き裂かれる思いをしたけど、

 それがあの子を助ける手段なんよ。

 見ててな、きっとお互い成長・回復るから。」

2色の椿は今も次々咲き続けている。「頑張れよ」のエールと共に。

       

    

        nao




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kazokunokai89@gmail.com
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by familiesofaddicts | 2023-05-01 07:24 | nao | Comments(0)