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タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

へその緒を切る

🌻次回の家族相談会は 8月20日(日)🌻


ふと、へその緒の事を書いてある記事を目にすることがありました。


私には三人の息子がおり、ともに立会出産でした。

妻が待望の第一子を妊娠して立会出産をして欲しい事を告げられ

迷うことなく同意し、その気になっていた。


しかし、土壇場になって「やっぱり、やめとく」と妻に伝え

渋々立会出産を止めることに同意してもらった。


出産当日、二人で産婦人科に行き看護師に伝えた。

看護師さんは、「そうですか、ではお父さんは病室の蛍光灯が切れ掛かっているから、交換して貰えますか?

そして、病室で待っていてくださいね」と伝えられ、私は蛍光灯を交換した後なぜか?眠り込んでしまった。


すると突然「お父さん、早く・早く、分娩室に来てください!」寝ぼけ眼の私は言われるがままに分娩室に入り、妻の頭の方に立たされ、看護師さんから「はい!お父さん、ヒーヒー・フー!、ヒーヒー・フー!」と言われた。今更逃げる事も出来ずに言われるがまま「ヒーヒー・フー!ヒーヒー・フー!」・・・


無事出産。


そして、思いもかけない事を医師から言われた。

「はいお父さんこれがへその緒、このハサミで切ってください」

この時の動揺は半端なかったが、ここまで来たらやるしかないとハサミを手に取りました。

意外と固く、力を入れないと切ることが出来なかった事を思い出します。


おむつを替えるときに、ガーゼの隙間からのぞき込む

あの時、痛くは無かったのかな?本当に綺麗に治るのかな?と思いながら


息子たちは、母親のおなかの中でへその緒で繋がり、しっかりと見守り育んできた。

そして時が来たら、この世の中に出て自分の力で呼吸するために

母親と繋がっていたへその緒を切る。


僕は、その瞬間に立ち会い息子が自分で呼吸をし、産声を出した瞬間に立ち会ってきたことは

本当に素晴らしい記憶として残っている。


赤ちゃんは成長して、中学生となり薬物を使い始めた。

父親はしっかりと見守り育むみ、親の責任で薬物使用を止めさせるべきだと思っていた。

その息子は、父親の行動に相反して、薬物使用はエスカレートしてしまった。

数年が経過したのち、それは間違いであったと自助グループで思い知らされた。


息子が、この社会の中に誕生するために2回目の「へその緒」を切るべきだと思った。

少々こじつけ感が否めないが、私は同じように思える

それは、息子と縁切りするのではなく、社会の中で生きて行く力を持ってもらうためだ。


社会の中で、まだよちよち歩きではあるが息子の生命力を信じて見守っています。

そんな考えになるまでには、幾分かの年月が掛かり難しかったが

仲間はそのハサミで切る「その時」と、その「切り方」を気づかせて貰えました。


へその緒は切ったとしても、なにかは強く繋がっていると思っています。


  GENGEN


追記:ちなみに切ったのは長男だけで、依存症の次男は切っておりません。😅

   でも、長男も不登校で薬物は使用していました。

現在、息子たちは自立しています。 

依存症でなくても3人息子にとっての「へその緒」は同じことでした。


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by familiesofaddicts | 2023-08-03 07:36 | GENGEN | Comments(0)