人気ブログランキング | 話題のタグを見る

タンポポの綿毛が風に乗って種子を運ぶように私たちの思いが​苦しんでいるあなたのもとへとどきますように。


by 関西薬物依存症家族の会

薬物依存症の家族にとって依存症が問題であることを認めるのに時間がかかります。


娘に対して抱いていた将来のイメージは消え去り、いったいどうやって生きていくのか途方に暮れてしまいました。


未来へのささやかな希望が苦痛とともに消え去る様な、一般的な日常的に起きる喪失感をはるかに越えたものに感じました。


常軌を逸した行動に巻き込まれて押しつぶされそうなのに、忍従の日々を送りながらいつか終わるはずと考えていたのだから病的でした。

それは自分を誤魔化して現実を自分に知らせないようにして、過重な負担をかけないようにする防御策。


現実の脅威から精神的に自分を守ろうとしながら、行動は我慢の限界を超えているのに同じことをやり続けている…


依存症の問題があると認めて自分の憤怒を表面に出してしまうことは、苦しさを長引かせない方法の一つです。


だけど嘆き悲しむ姿を依存症者に見せて、これだけ傷ついていると分からせようとするのは取り引き。

同じような経験をした仲間に感情を打ち明けてこそ、気持ちは解き放てます。


今まで抑圧してきた感情をすぐには話せなくても正直な気持ちに気づく第一歩、今までにない解放感を感じます。

もう一人で依存症という病と闘わずに済みます。

それがどんなに安心できることか、自分自身の情緒面の問題にのみ向き合えるから…


悲しみや不安や怒りの感情から問題に気づき喜びや温もりから快適さを感じるように、感情は生きる指針にもなるわけで…


と考えれば娘も自身の感情に正直に向き合い、ありのままの自分を認めていくことが回復に繋がるというコト…

それは、私の仕事ではなく彼女の課題だということ


どう考えても他者の感情を推測して、変えようとするのは無理なことでした。

自分の気持ちさえ誤魔化すことがあるのに…


感情を無視しないようにせねばと日々思います。

説明のつかない感情もあるのだけれど、そんな時は仲間の中で「わからない~」と言えるようになりました。

       Luna


# by familiesofaddicts | 2019-06-20 14:59 | Comments(0)

抱え込むことの弊害

遠くに住む私の親しい人は、
子どもの適応障害に親の介護が重なったためだろうか、
軽いうつと診断をされた。

家族のために奔走するあまり、
自分のことはそっちのけになったのでしょうが、
あまり多くを語らない彼女は、
問題を一人で抱え込んでしまったようです。

彼女の切羽詰まった状態に、
心が壊れるまで気づいてあげることができなかったのは、
残念ですが・・・。

当事者の問題はまわりにはよく見えますが、
関わる家族の問題は当事者の影に隠れて、
見えにくくなっているようにも思います。

私も息子が薬物に手を出すようになり、
いつの間にか本人の問題に巻き込まれていくうちに、
自分の問題に気づかなくなっていきました。

自分の生きづらさは、
自分が作り上げてきたものだったのです。

生きづらさに蓋をせず、
自分自身の気持ちに集中しましょう。

完全でなくてもいいのですから!

*sheep*

# by familiesofaddicts | 2019-06-19 16:10 | Comments(0)

思うこと。

なにか事件が起こるたびに、加害者が薬物を使用していませんように、と祈ってしまう。
そしてそのあとすぐに、なんて自己中心的なんだろう、と自分を恥じる。
薬物を使用していようが、いまいが犯罪は犯罪だ。
被害にあわれた方のことを思うと、ますます自分勝手な祈りを申し訳なく思う。

事件が起こると、一斉にバッシングを始めるマスメディア、SNS界隈の人々。
それは、加害者やその家族のみならず、被害者やその家族にも向けられることがある。
日々溢れかえる悪意を感じる記事や投稿を目にするたびに、どんどん生気が奪われる。

あなたがどんなことを感じ、どんな意見を持つのも、それは自由。
けれども、それがあたかも真実のように、正義のように語られることで、真実・事実を歪めてしまうことはないだろうか。
あなたは、絶対に加害者にも、被害者にも、そして依存症にもならないと断言できるのだろうか。

今日18日は、ピエール瀧氏の判決が言い渡される。
どうか、センセーショナルな報道が行われませんように。
もしそのような報道がなされても、ピエール瀧氏は治療を継続し回復の歩みを止めないと信じているが、回復を妨げるような報道が、バッシングがなされませんように、と切に願う。


*NINA*



# by familiesofaddicts | 2019-06-18 11:04 | Comments(0)

ちゃんと理解する

大阪府吹田市で、警官が拳銃を強奪され、犯人が逃亡すると云う事件が起きました。
私の住む地域の幼稚園~高校まで、逮捕されなければ休校にすると報道もあり、
小さなお子さんをお持ちの家庭だけでなく、みんなが関心を寄せましたが、
全く知らない犯人像をメディアの報道で決めつけて、会社でも朝から話題に上がっていました。

私は息子が薬物依存になり、その関連の報道を真に受けることがなくなりました。
当事者(家族)にならないと、そうならなかったことは皮肉ではありますが、
今はどんなことに対しても、メディアやコメンテーターの一意見や偏った見方で決めつけて
しまうことは、とても危ないことと捉えるようになりました。

決して犯人を肯定して、かばうつもりもありませんが、とやかく言う前に、事実を知ることは
必要だと感じています。

いつもフラットな気持ちで、事の本質を考えられればいいな。と、今朝の報道を見て思ったのでした。


sakura



# by familiesofaddicts | 2019-06-17 14:38 | Comments(0)

育てたように子は育つ

育てたように子は育つ


87歳の父がいる。

脳に異常があるかも!?と

MRIを撮ることになった旨が母から届いた。


先日病院に連れていくために実家へ。

実家は、車で行っても

「スープが覚めない」程度の近隣。


でも、息子が薬物で狂っていた頃は

この狂気だけは、両親に絶対に知られたらアカン!

との思いもあり、実家は物理的な距離以上に遠い存在だった。


しかも

実家の玄関の扉を開ける瞬間に飛び込んでくる

有名な書家の名文のレプリカが瞳に飛び込んでくる。


育てたように子は育つ


お前の育て方が悪かったから息子は、

薬物依存症者になったんや!


暗闇から放たれた強烈な右ストレートが、

私の頬に容赦なく突き刺さる。


肉体へのダメージを超越した「激痛」が、

親としての「心」を粉砕する。


過日も実家の扉を開くと

育てたように子は育つ

が、真っ先にお出迎え。


「やっぱり、嫌味しか感じんなぁ


依存症に罹患はしたけど、

心根の優しい子供に育ってるわぁ。


依存症っていう病気やから

理解不能な言動を繰り返してるんや!

と、自分を得心させようと

小さく呟く。


ミーティングで、

その嫌な思いを下したけれど

なんかスッキリせんなぁ


育てたように子は育つ

検索してヒットしたのが以下の記事。


親や教師や大人たちが、自分たちの思い通りに子供を育てれば
子供たちは他者の思い通りにしか行動できない人間になる。
自主性、主体性、創造性といったものは当然育つはずがない。

まず子供たちは、人と自分を信じることができるように
人生の最初に無条件の愛情に恵まれてから、上等な手本を
見せられながら、社会の規範をゆっくり穏やかに教えられるのがいいのだろう。

時代や文化の影響を自分の力で上手に取捨選択できるように、
自分の存在価値を実感できるような子供にしておいてやればいいと思う。
あなたはあなたのままで、他にかけがえのない価値がある。
君は君の道をただひたすらに歩めば、それで十分である。

結局は子供たちは、育てたように育っていく、育っていってくれる
そう信じられる親になりたい。
親が子どもの心を知っているよりも、
子供は親の気持ちをずっとよく知っている。

なんなくプログラム的やなぁ。

おもしろい


息子は、息子自身で、賢い選択ができるように

息子の問題は、息子に返してあげるのが、

やっぱり良いんやなぁ


「君は君の道をただひたすらに歩めば、それで十分である」


薬物依存症者の息子よ

自分の人生を慌てず、焦らず、ゆっくりと歩いてや。


T& J


# by familiesofaddicts | 2019-06-14 09:41 | Comments(0)