話が和む中で、今度は反対側の方と意気投合
結局、2人で行ったのが帰りは8人になり
お店を出てから、心が踊るように
同じ方向に向かい歩き出している。
これって毎週私が通っている!
自助グループと似ているよね!
名前も、住所も知らない…
お互いを探るわけでもなく
話したいことを話し相手の話を聞いて!
始めて行った時の感想。
息子の薬物依存を治したい。今すぐに〜
息子の幸せが私の幸せだった。
彼の不幸は私の不幸。その想いのトルネード中は
助けを求めずに、メガネ、マスクと帽子に車の移動
暗い時しか行動しない。
これを続けていても何も変わらなかった。
自助グループに通うことだった。
もう責めることもしない
心配ではなく、彼の人生を応援したいと思う。
職場で動物占いが流行っている。
昔、流行ったやつだ。
「占いましょうか?」
「いえいえ、わかっています、私はライオンです。」
百獣の王はプライドが高く、人の意見を聞かない負けず嫌いの頑固者。
自分にも他人にも完璧を求め世間体を気にする性格。。。
結構当たってる?
そんな世間体を気にするライオンが世間の人が理解できないようなことをやっている。
世間は子供が薬物依存症になったら親として愛と責任を持って更生させるのが当たり前だと思っている。
私だってそう思っていた時期もある。
尻拭いもしたし娘と必死で向き合おうともした。
自分の頭で思いつくことは全てやった。
それでも娘の病は一向に良くはならなかった。
どうしようもなくなって自助グループの扉を開けた。
そして私は「厳しい愛」というものを教えてもらった。
依存症者には「優しい愛」ではなく「厳しい愛」が必要なのだと。
私は一つずつ娘のことから手を引いて行った。
手を差し出すことより手を引くことは身を切られる思いだ。
娘が自分の責任で自分の人生を生きられるように。
心は血だらけになりながら娘を手放した。
私たち親子はお互いの居場所を知らない。
世間一般には理解しがたい状況だと思うけれど、
あれから五年
ライオンの子供は一人でたくましく生きているようだ。
yuzuriha.⭐︎メリー⭐︎
僕は再度 病院に向かった
慌てる事も無く 車を走らせた
これから目のあたりにする
光景を 受け入れる準備をした
受入れずとも 受入れる以外は 無い状況だった
病院に着き 重い足取りで 次男坊の病室に向かった
ドアを開けると 次男坊が 拘束されていた
彼は人間であり 17歳の少年だ
僕のかわいい次男坊だ 僕のかわいい・・・
言葉を失った 拘束された 次男坊を抱きしめて
思い切り泣いた 次男坊も泣いた
溢れ出る涙が 出尽くすぐらい 人目を憚らず泣いた
二人で 泣きじゃくった ほんの数日前には
想像も出来ない この悲惨な 現状
戻る事の無い時間 どうする事も出来ない
次男坊に憑りついた 家族に憑りついた 悪魔が
ますます大きくなり 次男坊を 家族を 破壊していく
僕を再起不能に 落としめて行く様だ
帰りがけに ベテランの看護士さんが
声を掛けてくれた
そんなに 落ち込まないでくださいと
僕は 複雑な心境の中 頷いた
宜しくお願いしますと 言い残して
自宅へ帰った
トボトボと帰る 帰り道
まるで精気を抜かれた様に
生きている理由が
生きて来た理由が
わからなくなった
心の芯まで 冷え切った
本当に冷え切った
凍えそうな 寒い冬の夜
涙の乾いた 僕の顔に
冬の冷たい風が吹き付けた・・・
やぶれた タカのつばさ

